PC作業中に「このウィンドウの一部だけ常に表示しておきたい」「ツールを別窓に切り離したい」と思ったことはありませんか?
そんなときに役立つのがMicrosoft PowerToysに搭載されている便利機能「トリミングとロック」です!
この機能を使うと、アプリの一部分を小さなウィンドウとして固定表示できる「サムネイルモード」と、アプリを新しい独立したウィンドウに切り出す「Reparent(リペアレント)モード」を使い分けることが可能になります。
※例:サムネイルモード

資料の一部を参照したり、チャットやメモを横に並べて作業を進めたりと、作業効率を高められるのが特徴です!
この記事では「トリミングとロック」の基本的な使い方や設定項目についてご紹介します。
Microsoft PowerToysをインストール
「トリミングとロック」を使用するには「Microsoft PowerToys」をインストールし機能を「オン」にしておく必要があります。

下記の記事でMicrosoft Storeより「Microsoft PowerToys」をインストール方法を詳しく解説していますので未インストール場合はぜひ、ご覧ください。
使い方
サムネイルモード
アプリやウィンドウを抽出したい範囲で選択することで、独立したウィンドウとして表示させることができる機能です。
ウィンドウは常に手前に表示されます。元のウィンドウ(親)の状態を反映するだけで操作はできません。
Windows + Ctrl + Shift + T
固定したいアプリやウィンドウを開き「Windows + Ctrl + Shift + T」を押下します。

選択モードに切り替わるので、マウスで抽出したい範囲を枠で囲むように選択します。
※選択をキャンセルするには、Escキーを押します。

新しい小ウィンドウが作成され、常に手前に表示されます。
小ウィンドウの表示サイズは調整できますが、機能としての操作はできません。

リペアレントモード
こちらもアプリのウィンドウの一部を切り取りし、選択領域のみ表示させるとることができます。
ウィンドウの状態が反映され、操作することができます。
Windows + Ctrl + Shift + R
固定したいアプリやウィンドウを開き「Windows + Ctrl + Shift + R」を押下します。

選択モードに切り替わるので、マウスで抽出したい範囲を枠で囲むように選択します。
※選択をキャンセルするには、Escキーを押します。

リペアレントモードで新しい小ウィンドウが作成され、常に手前に表示されます。
選択したサイズ(大きさ)で表示され、サイズの変更はできません。また、選択元のウィンドウ(親)が非表示になります。
※小ウィンドウを閉じると元のウィンドウが再表示されます。

スクロールやボタンの押下、ドラッグでテキストの選択など操作が可能です。

活用例
上記のとおり「トリミングとロック」には サムネイル(Thumbnail)モード と リペアレント(Reparent)モード の2種類が存在し、それぞれ用途が少し異なるので向いている作業を以下に紹介します。
サムネイルモード
アプリやウィンドウの一部を小さなプレビューウィンドウとして切り抜くモードで操作はできません。
ショートカットキー:Windows + Ctrl + Shift + T
🔹 向いている作業
- 資料の一部を参照
→ Excel、PDFの図表の一部など、ドキュメントの一部を切り抜いて常時表示し、WordやPowerPointでの作業中に常に横に表示させておく - チャットや通知の確認
→ TeamsやSlackの「特定のスレッド」部分だけを切り抜いて確認のため常時表示 - ライブ情報の監視
→ 株価やセンサーの値など、一部分だけ常時見ておきたいケース - 複数ウィンドウを並べた時の省スペース化
→ 本文全部はいらないけど、参照したい箇所があるときなど
👉 特徴:軽量、参照専用(切り抜いた部分は操作できない)
リペアレントモード
アプリやウィンドウの一部を新しい独立ウィンドウとして切り出すモードで操作が可能です。
ショートカットキー:Windows + Ctrl + Shift + R
🔹 向いている作業
- サブウィンドウ化
→ ブラウザの1つ1つのタブやチャットアプリを別窓にして並べて作業 - 常時操作するアプリの分離
→ 音楽プレイヤーや翻訳ツールなどを別ウィンドウ化してすぐ操作できるようにする - 動画やライブ配信の「ながら見」
→ 動画サイトやWeb会議の映像部分だけを切り取り、他の作業をしながら視聴する - 情報の常時表示
→ 株価チャート、ニュースフィード、天気予報などWebページやアプリの特定の部分だけを表示させる - メイン作業を邪魔しない補助ウィンドウ化
→ タスク管理アプリやメモアプリを常に表示させる - マルチモニタ環境での整理
→ 別々のアプリの必要な箇所だけを切り取り、並べて配置・モニター監視する
👉 特徴:操作可能で複数作業の並行に向く
設定
ホーム画面より選択
Microsoft PowerToysのホーム画面より「トリミングとロック」を選択することで設定画面を開くことができます。


トリミングとロックを有効にする
「トリミングとロックを有効化する」よりオン・オフで機能の有効化を切り替えることができます。

アクティブ化
ここではショートカットキーをデフォルトの「サムネイルのショートカット:Windows + Ctrl + Shift + T」と「ショートカットの親を再指定する:Windows + Ctrl + Shift + R」から変更することができます。

Windowsキー、Ctrl、Alt、またはShiftで始まるショートカットキーを押下し「保存」を選択すると変更できます。

まとめ
今回は、Microsoft PowerToysの便利機能「トリミングとロック」についてご紹介しました。
ウィンドウの一部分を切り抜いて常に表示できる「サムネイルモード」と、アプリを独立した小ウィンドウとして扱える「Reparentモード」の2種類を活用することで、資料参照やチャットの確認、補助ツールの常時利用など作業スタイルに合わせた効率的な環境づくりが可能になります!
日常のちょっとした作業から仕事の生産性向上まで役立つこの機能は、PCをより快適に使いたい方におすすめです!
まだ試したことがない方は、ぜひMicrosoft PowerToysをインストールして「トリミングとロック」の便利さを体感してみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
