スペックの低いWindows10のパソコンをWindows11にアップグレードしようとした際、「CPU」や「TPM 2.0」などのシステム要件を満たすことができず、アップグレードができないという人がいるかと思います。
「Rufus」というツールを使うとWindows11のディスクイメージ(ISO)をもとに、要件チェックをスキップできるインストールメディアを作成することができ、要件を満たしていない非対応機種のパソコンをアップグレードすることができます!
本記事では、具体的な手順を画像付きで分かりやすく解説します!
大まかな4つの流れ
Windows11にアップグレードするまでの4つの流れを説明します。
1.「PC正常性チェックアプリ」で要件を満たしているか確認※スキップ可
Windows11にアップデートさせたいWindows10のパソコンが要件をみたしているか「PC正常性チェックアプリ」にて確認します。
※既に要件を満たしていないことが分かっている場合はスキップしてください
2.Windows11のディスクイメージ(ISO)をダウンロード
マイクロソフト公式の「Windows11のダウンロード」ページへ遷移しディスクイメージ(ISO)をダウウンロードします。
※約7.5GBほどの容量です
3.「Rufus」を使用して「USBメモリー」にインストールメディアを作成
ディスクイメージ(ISO)を「Rufus」というツールを使用し、システム要件をチェックする機能を取り除いたインストーラーとして8GB以上のUSBメモリーに作成します。
※データの消えてよい8GB以上のUSBメモリーを用意してください
4.「setup」よりWindows11にアップグレード
フォルダのエクスプローラーを開き「CCCOMA・・・」を選択>「setup」をダブルクリックしウィザード(各画面)を進めてWindows11にアップデート
Windows11のシステム要件
Windows11をインストールするための最小のシステム要件をご紹介します。
マイクロソフト公式のページで確認することもできます。

| 主な要件 | 最小のシステム要件 |
|---|---|
| プロセッサ(CPU) | 1GHz以上、2コア以上の64ビット互換プロセッサ |
| メモリ(RAM) | 4GB以上 |
| ストレージ | 64GB以上の記憶装置 |
| システムファームウェア | UEFI対応、セキュアブート対応 |
| TPM | トラステッド プラットフォーム モジュール (TPM) バージョン2.0 |
| グラフィックスカード | DirectX12以上(WDDM2.0ドライバー)に対応 |
具体的な手順
前述した4つの大まかな流れを1つずつ具体的に説明していきます。
必ず必要になるのはWindows11の「ディスクイメージ(ISO)」、「Rufus」、「8GB以上のUSBメモリー」の3つです。
1.「PC正常性チェックアプリ」で要件を満たしているか確認※スキップ可
既に要件を満たしていないことが分かっている場合はスキップして2番に進んでください。

「使用許諾契約書に同意します」にチェックを入れて「インストール」を押下

「完了」を押下


システム要件を満たしていない項目を確認することができます

2.Windows11のディスクイメージ(ISO)をダウンロード
公式の「Windows11のダウンロード」ページへ遷移し言語を選択して、作成時点から24時間以内にディスクイメージ(ISO)をダウウンロードします。

プルダウンにて「Windows11(x64デバイス用のマルチエディションISO)」を選択して「今すぐダウンロード」を選択

「いずれかを選択してください」となっているプルダウンを「日本語」を選択して「確認」を押下

作成時点から24時間以内にダウンロード


容量約7.5GBのディスクイメージ(ISO)がダウンロードされる

3.「Rufus」を使用して「USBメモリー」にインストールメディアを作成
窓の杜より「Rufus」をダウンロード・インストールし、システム要件をチェックする機能を取り除いた状態のインストーラーを8GB以上のUSBメモリーに作成します。
※データの消えてよいUSBメモリーを用意してください。
ダウンロードした「rufus-〇〇.exe」をダブルクリックしてRufusを起動

・「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」
・「オンラインで行われるアップデートの自動確認機能を有効にしますか?」
・「Rufus has found・・・」
などの表示が出た場合すべて「はい」を選択してください
8GB以上のUSBメモリーを挿して「デバイス」にて該当のUSBメモリーを選択

「ブートの種類」の「選択」にてダウンロードしたWindows11のディスクイメージ(ISO)を選択


「デバイス」と「ブートの種類」を確認して「スタート」を押下

「インストーラーをカスタムしますか?」にてすべてにチェックを入れて「OK」>「OK」


「準備完了」の緑色のバーが右端まで進み、完了したら「閉じる」を押下

4.「setup」よりWindows11にアップグレード
フォルダのエクスプローラーを起動し、3番で作成したUSBメモリーを確認すると「CCCOMA・・・」となっているので選択>「setup.exe」をダブルクリック>ウィザードを進めていくとアップグレードが行われます。
※注意点として、「Windows11のインストール」画面で必ず「セットアップでの変更プログラムのダウンロード方法の変更」を選択して「今は実行しない」を選んでください。
※最新のインストーラーがダウンロードされ、作成したインストーラーを上書きしてしまいます。
フォルダのエクスプローラーを起動>「CCCOMA・・・」>「setup.exe」をダブルクリック
「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」が表示されたら>「はい」を選択

「Windows11のインストール」画面が開くので必ず「セットアップでの変更プログラムのダウンロード方法の変更」を選択して「今は実行しない」を選らんで「次へ」を選択します


「適用される通知とライセンス条項」にて「同意する」を選択

「次の作業が必要です」にて「承諾」を選択

「個人用ファイルとアプリを引き継ぐ」にチェックが付いていることを確認して「インストール」を選択するとインストールが開始されます

しばらく待つとアップグレードが完了してWindows11として起動する

※アップグレードの途中、一定時間画面が黒いままの状態となった場合、電源ボタンを一度押下しオフ>再度押下してオンにしてみる。
※「更新プログラムを構成しています コンピューターの電源を入れたままにしてください。」が表示される。
Windows10に戻す方法
Windows11にアップグレード後、10日以内なら設定画面よりWindows10に戻すことができます。

「システム」を選択して「回復」を押下

「復元」を押下

「Windows10に復元する」画面が表示されるので「フィードバックを共有してください」にて「次へ」を選択

「アップデートをチェックしますか?」にて「行わない」を選択

「知っておくべきこと」を確認のうえ「次へ」を選択

「ロックアウトされないようにご注意ください」にて「次へ」を選択

「Windows11をお試しいただきありがとうございます」にて「Windows10に復元する」を選択

処理が始まりしばらくするとWindows10として起動する

まとめ
「Rufus」を使用すれば要件を満たしていないWindows10のパソコンを、Windows11へアップグレードすることができるインストーラーメディアを作成できます。
手順さえ間違わなければ「CPU」や「TPM 2.0」の制約を回避してアップグレードすることが可能です。
ただし、非公式でのアップグレードとなるためバックアップを取ったうえで、自己責任で行ってください。
アップグレード後は10日以内であれば、設定画面から簡単にWindows10へダウングレードすることもできます。「Rufus」を活用して、自分のパソコンをWindows11環境にアップグレードしてみましょう!



